春夏秋冬山便り-「春の花みち・佐渡ヶ島」(2018年5月)
春の山野草に覆われる佐渡の山情報です。
まだ残雪の残る稜線ですが本土の山々と同様にごく一般的なイワカガミ、ショウジョウバカマ、タムシバから順にカタクリ、シラネアオイ、ニリンソウなどが稜線に向かって咲き登ります。
佐渡特有の熊、鹿、など大型動物からの食害のない佐渡は山野草は群生となり登山道を分けて続き飽きることがありません。
キクザキイチゲ、ユキワリソウは土壌の影響か白、ピンクなど更に楽しめます、複数回の佐渡ですが開花時期が前後し大幅に各花の見頃が変化しますので現地情報に注意しましょう。
一年の中で一番最適な時期ですが、例年残雪があり代表的な縦走コースドンデン高原~金北山の縦走は天気に恵まれれば左右眼下に海や両津湾を見下ろせ更に対岸の飯豊連峰、月山の雪山も望まれます。
全国的に快晴の予報でも強風の時もあり、縦走での降雨予報では冷たい風雨に長時間さらされ、数か所の強風地帯があり早目の中止の決断も含め注意が必要です。
このことからも天候に応じて6本アイゼン、寒さ対策のウエアリングなど確実に準備して当日の変化に対応できるようにしてください。
トキが現時点で281羽に回復、近くの田んぼで普通に見られるようになりました、こちらも興味がつきないですね。
事前に図鑑などおさらいして更に貴重種の草木を見つけてみましょう。
日本山岳ガイド協会公認ガイド
イラストレーター
酒井 祖美