雲から山の天気を学ぼう(第2回)

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前回は、広い範囲の空気が上昇してできる雲と、狭い範囲の空気が上昇してできる雲について学びました。前者は「層」という字がつき、後者は「積」という字がつく雲になります。こうした雲の分け方のほかに、雲を高さによって分ける方法があります。今回はそのうち上層雲について学んでいきましょう。雲の浮かんでいる高さについては下の図をご参照ください。

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図:山の天気リスクマネジメントより(山と渓谷社)

 

Ⅰ.上層雲(高いところに浮かんでいる雲)

雲の中でもっとも高いところに浮かんでいる雲です。高いところにあるので、大部分が氷晶(氷の雲粒)からできています。氷晶は太陽の光を通すため、透けて見える雲になり、

また、雲の厚みが薄く、雲粒の密度も小さいため、雲は白っぽくなります。上層雲には3つの種類があります。

a)巻雲

空の高いところにカールを描く透き通った雲。

好天が続くときに現れることが多い「晴れ巻雲」と、天気悪化の前兆になることが多い「雨巻雲」があります。前者は乾いた感じの毛状の形、後者は湿った感じやかぎ状の雲。

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b)巻層雲

空の広範囲を薄く覆うように現れる雲で、「うす雲」とも呼ばれます。この雲が太陽や月を追おうと、その周りに暈ができることがあります。巻層雲が巻積雲に変わっていくと、天気が崩れることが多くなります。

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c)巻積雲

魚のうろこのような、白い塊状の雲。

「うろこ雲」や「いわし雲」と古くから呼ばれている雲で、秋の空によく現れます。気流の変化が激しいときにできます。ひとつひとつの塊が大きくなって、高度が低くなってくるようだと天気が悪化することが多くなります。

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次回は、中層雲について学んでいきましょう。

文、写真:猪熊隆之(株式会社ヤマテン)

※図、文章の無断転載、転用、複写は禁じる。

 

猪熊隆之(いのくまたかゆき)

全国18山域、59山の天気予報、大荒れ情報、専門天気図、雨雲レーダーなどが見られる「山の天気予報」(https://i.yamatenki.co.jp/)サイトを管理している株式会社ヤマテン(http://yamatenki.co.jp/)の代表。

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