【寄稿】北海道の遭難多発

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北海道の遭難多発
(旭岳ビジターセンターで考えたこと)

    スキーガイド  ド 
jRO会員 橋本利治

わたしたちは2月に大雪山旭岳登山を目的に北海道旭川空港に降り立ちました。今回多発する北海道の遭難について皆さまに遭難しないための情報をレポートします。
会員の皆さんで北海道の山に憧れておられる方もたくさんのられると思います。 その中でも最高峰大雪山旭岳(2291m)はアクセスも良く一番人気の高い山かと思います。
わたしは大雪山と聞いて思い出すのは「トムラウシ遭難」です。2009年7月14日に旭岳を出発し16日に雨の中行動し9人(1人は別パーティー)が死亡した遭難です。この遭難は数々の問題を含んでおりその検証は本にもなり報告もされています。(ぜひご一読ください)

あああトムラウシ山遭難はなぜ起きたのか』 山と溪谷社

あああトムラウシ山遭難事故調査報告書 (pdf file)

旭川の登山の店「山工房」のご主人の話では、平成22年1月に暑寒別岳に本州から来た登山者が単独で入山し猛吹雪に遭って孤立してしまい携帯電話で救助要請をしたとの事、直ちに地元警察、山岳会等で捜索態勢をとるものの吹雪の為、二次遭難も考慮してその日は途中で捜索中止。ご主人もこの一報を聞いて、増毛の知人に電話して天気の状況を聞いたところ、「外は猛吹雪で、町の中でこの状況なので山の上はとにかく風が強く凄い状況だろう」との事。この時携帯電話は通じていたが、救助に向かうことができず、電話の向こうで助からないとわかって電話の向こうで泣いていたとのことでした。
その後自衛隊も投入し捜索を再開するも中止を余儀なくされ4日間で捜索断念中止と決定。その後も友人、知人等で捜索するも発見には至っていません。 現時点でまだ、行方不明のままです。
この時期の日本海側は荒れると、数日続くことが多く1月に私達が暑寒別岳に行くことはまづ無いとのこと、行く時は2月末から3月以降であるが、油断はできませんとのこと。とにかく風が半端でなく飛ばされますと悲惨な遭難事例を教えていただきました。

北海道警のHPでは遭難事例を掲載しております。それによると道迷い、滑落、雪崩などのケースが多数出てきます。

(道警HP遭難事例アドレス)
https://www.police.pref.hokkaido.lg.jp/info/chiiki/sangaku/sangaku-top.html

そのような事にならないためにも遭難に対する危機意識が大切なのかと改めて考えさせられました。そこでお尋ねしたのが大雪山旭岳のロープウェイ駅近くにある「旭岳ビジターセンター」です。今回このセンター職員の菊地さんの話を聞くことができたのでここに紹介します。菊地さんは山が好きで20年ほど前に東京からこちらに来られて山にかかわってこられました。
今回「雪の結晶を視ませんか」とお誘いいただき、雪の結晶を視させていただいたのがきっかけで北海道の遭難のことをお話しいただきました。
この施設は大雪山の自然の紹介、動植物の生態とその保護、山岳情報の発信、スノーシュー、スキーなどのレンタルもあり、必要に応じてガイドなどの相談もできます。また定期的に観察会なども開催されています。
菊地さんはjRO発足当時からの会員でもあり、地元旭川山岳会の会員でもあります。 菊地さんの話によると昨年の遭難事故では2016/1/30神奈川県の男性が単独で旭岳に登り猛吹雪の中で遭難、捜索するもテント、装備しか発見できず。春に発見された事例
(詳細はHPで) https://rindow33kai.grupo.jp/blog/1387844

また2016/10/23仙台の男性が単独で旭岳へ登山したまま遭難しています、この遭難は未だに発見に至っていないとのことです。
http://www.tozanarekore.net/article/443090953.html

菊地さんご本人も自衛隊が出動する時などは現場へ案内することもあるとのことです。最近の事故の傾向は本州から来道し、北海道の季節感を無視した行動、過去の事故事例の検証、計画へのこだわりなどにより結果として遭難するという傾向があるとのことでした。(北海道の特徴としては外国人の遭難も多数あるそうです)遭難のリスクを下げる方法として多くの情報を集めて自己のレベルと相談する慎重さが必要ではないかとアドバイスをいただきました。
是非会員の皆さんには事前の情報収集をして下さいとのことでした。

そのためにも「ビジターセンターでは最新の情報を発信していますので、遭難の予防にご活用ください」とのことでした。

【旭岳ビジターセンター】

HP:http://www.welcome-higashikawa.jp/info/?c=16

blog:http://www.welcome-higashikawa.jp/info/?c=27

facebook:https://www.facebook.com/旭岳ビジターセンター-1257161287656591/?fref=ts

TEL:0166-97-2153  旭岳ビジターセンター (菊地 宛)

わたしたちは今回北海道の厳しい自然に触れて、旭岳の登頂は断念しましたがビジターセンターの菊地さん、山工房の中瀬さんにお会いできたのが一つの収穫でした。

 

(右)菊地さん

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