雲から山の天気を学ぼう(第1回)

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気象予報士 猪熊隆之さんの「山の観天望気講座」シリーズ スタートします!!

日本初の山岳気象予報専門会社「ヤマテン」代表 猪熊隆之氏は、ヒマラヤをはじめとする海外の数々の高所登山遠征にピンポイントの気象予報を提供し、多くの登頂を支援してきました。
日本国内でももちろん、北海道から南の屋久島までの山岳地域の気象予報を、登山者の観点から提供することにより、気象遭難の防止に努め、より楽しい登山の実現に貢献していらっしゃいます。
また、気象の知識の普及のための講演会・講習会での講演や山岳専門書や雑誌における記事の執筆とご活躍で、jRO会員の方もすでにご承知のことでしょう。
このたび、その猪熊氏にjROのHPに観天望気についての講座を執筆していたいただけることになりました。
登山口で、あるいは山小屋の窓から空を見上げて「明日のお天気はどうだろう?」ときがかりですよね。
肌に触れる風の湿りや、遥かな山並みの急な雲の動きからすばやく気象変化の兆候を察知、「観天望気」を学んで、少しでも気象遭難への備えとしましょう。
これも、jROの提唱する“自救力アップ”のひとつです!!
HPでは、年間の四季に応じて年4回連載の予定です。
ご愛読をお願いいたします。
jRO HP編集部

雲から山の天気を学ぼう(第1回)

皆さんは雲の種類をいくつ知っていますか?
まったく同じ天気は二度と現れないのと同様に、雲はひとつとして同じものはありません。したがって、雲を分けようと思えば無数に分けられます。しかし、それでは都合が悪いので、国際的に決められた雲の分け方があります。それによると、雲は10種類ということになります。
まずは、この10種類の雲を覚えることが、雲から天気を学ぶ早道なのですが、10種類の雲を覚えるのは大変ですし、見分けが難しい雲も沢山ありますから、まずは2種類の雲に分けて覚えるのが良いでしょう。

雲は、水蒸気を含んだ空気が上昇することで、水蒸気が凝結して水滴に変わることで発生します。したがって、空気が上昇するところに雲ができます。また、その上昇の仕方で雲の形が変わります。

1.広い範囲の空気が上昇してできる雲
広い範囲の空気が上昇していくため、むらのない一様な雲になります。このような形の雲を層状の雲と呼び、「層」という字をつけます。

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むらのない、一様な雲(高層雲)

2.狭い範囲の空気が上昇してできる雲

 

狭い範囲の空気が上昇するので、雲は塊状になります。また急激に上昇するで空気が乱されると、もくもくとした形の雲になっていきます。これらの塊状の雲は「積」という字をつけます。

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塊状の雲(積雲)

簡単に言うと、層状の雲は「あまり危険でない雲」、塊状の雲は「危険な雲」と覚えておきましょう。それは、層状 の雲は大気が安定しているときにできる雲で、塊状の雲は大気が不安定なときにできることが多いからです。次回は、大気が安定、不安定とはどういうことか説 明していきましょう。
文、写真:猪熊隆之(株式会社ヤマテン)
※図、文章の無断転載、転用、複写は禁じる。

猪熊隆之(いのくまたかゆき)
全国18山域、59山の天気予報、大荒れ情報、専門天気図、雨雲レーダーなどが見られる「山の天気予報」(https://i.yamatenki.co.jp/)サイトを管理している株式会社ヤマテン(http://yamatenki.co.jp/)の代表。

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田中陽希と学ぶ jROの山岳遭難対策制度