雲から山の天気を学ぼう(第4回)

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今回は、雲の中でも低い高度(約2km以下)に浮かんでいる下層雲について紹介します。

下層雲(低いところに浮かんでいる雲)

下層雲は、対流雲(次回説明します)を含めることもありますが、ここでは対流雲と下層雲を区別します。したがって、ここでの下層雲は層積雲と層雲の2種類です。

a)層積雲(うね雲)

雲の塊が大きく、雲と雲の間が畑のうねのように見えることから、通称・うね雲とも呼ばれる。海から冷たい空気が流れ込んできたときに良く発生し、関東や山陰地方では北東からの湿った風が吹くときに良く現われる。また、西日本では冬型の気圧配置のときによく出現する。この雲の下ではどんよりとした曇り空となるが、基本的に雲頂高度が2km以下の薄い雲なので、2,000m以上の山岳では雲海の上で晴れていることが多い。また、雲が山を越えられないので、山脈の反対側では晴れている。

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以下、層積雲が関東地方や山陰地方でよく現れるときの気圧配置です。

図1 北東からの湿った空気が吹くときの気圧配置

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上の天気図は、関東地方で北東からの湿った空気が吹くときの気圧配置。高気圧が関東地方から見て北側や北東側にあるときに、このような風が吹く。

図2 関東地方で北東風が吹くときの天気分布

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図3 北東風が吹くときの天気分布としくみ(断面図)

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※図1~図3 山岳気象大全(山と渓谷社)より

b)層雲(きり雲)

霧をもたらす雲で、きり雲とも呼ばれる。霧とは一般に、雲(水滴)が地面に接したときの呼称。層積雲よりもさらに薄い雲なので、赤外の衛星画像で見分けることは難しい(ひまわり8号では大分、見分けられるようになりました)。霧の発生要因は大きく分けて5つあるが、山では滑昇霧と呼ばれる、水蒸気を含んだ空気が山の斜面を上昇することで発生することが多い。ただ、山の場合は、他の雲がかかるときにも霧に覆われるので、どの雲かを判別することは難しい。

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次回は、対流雲について学んでいきましょう。

 

文、写真:猪熊隆之(株式会社ヤマテン)

※図、文章の無断転載、転用、複写は禁じる。

 

猪熊隆之(いのくまたかゆき)

全国18山域、59山の天気予報、大荒れ情報、専門天気図、雨雲レーダーなどが見られる「山の天気予報」(https://i.yamatenki.co.jp/)サイトを管理している株式会社ヤマテン(http://yamatenki.co.jp/)の代表。

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