【寄稿】公益社団法人 東京都山岳連盟 救助隊の活動

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jROと連携している公益社団法人東京都山岳連盟の救助隊長 金子秀一氏より救助隊の活動について寄稿いただきました。

公益社団法人 東京都山岳連盟 救助隊の活動

救助隊長 金子秀一

東京都山岳連盟救助隊とは?

東京都山岳連盟救助隊は、山岳遭難事故発生時に救助・捜索要請に基づき救助・捜索にあたることを主たる目的として活動しています。

各自治体の警察・消防の救助捜索活動が終息した後、遭難者が発見に至らなかった場合に、ご家族から依頼されての捜索活動が多くなっています。

隊員は、「雪期、積雪期のバリエーションルートの経験者」で「セルフレスキューの技術を持つもの」、「年齢20歳以上のもの」で構成されており、東京都山岳連盟会長に委嘱された者で構成されています。
多くの隊員は、会社員や自営業が多く、普段は仕事をしており、救助活動専任の隊員はいません。

東京都山岳連盟救助隊は、東京都山岳連盟を略して「都岳連救助隊」と呼ばれることもあります。

救助・捜索の依頼から出動まで

都岳連救助隊への救助・捜索依頼は、依頼者が都岳連事務局へ電話することから始まります。

救助隊隊長が依頼者と連絡をとり、遭難の経緯などを伺い、救助や捜索に関する依頼書を記載していただきます。状況によってはFAXや電子メールで依頼を受ける場合もあります。

都岳連は依頼書を受けて、会長または救助隊理事が捜索を承認した後に、依頼に関する承諾書を返送します。

保険の加入状況や遭難の状況によっては、費用お支払いのための念書を記載していただくこともあります。

救助・捜索の出動まで最短で約1日の時間を要しますが、隊員の仕事状況などによりすぐに出動できない場合もあります。

すぐに出動できない場合

すぐに出動できない場合は、救助・捜索活動が可能な民間の団体に依頼を打診し、紹介することがあります。

最近の活動

2017年度は、捜索活動が切れ目なく続いており、隊員同士の救助技術を研鑽できる研修が1度しか行われていません。研修を実施する時間があれば、捜索活動に幅広く対応できようになると思います。

活動-捜索

山岳で行方不明になられた方の捜索依頼があった場合の活動として、積雪期にも行われることがあります。

一般ルートや危険個所の捜索は既に警察や消防などで構成された救助隊によって初動捜索されおり、私達の救助隊はまだ探していない人跡が稀な沢や急斜面を捜索することが多くなります。
人があまり行かない場所は登山道と比べて足元が非常に不安定で、浮石や落石などに十分注意して捜索をしています。場所によっては、マムシ、熊、スズメ蜂、噛みつくメジロアブなどと遭遇することも少なくありません。隊員は、バリエーションルートを登る力だけではなく、生物に関する対策をとり捜索活動を行なっています。

また、発見されることが大事だと考えていますので、都岳連救助隊が捜索で探した箇所や発見につながる情報をドキュメント化して地元警察や他の捜索する方々と情報共有し発見できるよう努めています。

【捜索の様子】

<急斜面の藪をこぎ捜索する隊員           <沢を遡行して捜索する隊員>
        藪が濃すぎて隊員が見えません>

<雨に打たれながら休憩を取る隊員>           <滝を下降して捜索する隊員>
     

活動-救助隊隊員研修

今年の救助隊隊員の研修は、東京消防庁秋川山岳救助隊による山岳救助訓練を見学し、都岳連救助隊でも取り入れられる技術の検討を行いました。

10数年前までは、谷川岳幽ノ沢や積雪のある西黒尾根などで、救助の現場を想定し、手当⇒梱包⇒搬送までの訓練を実施していましたが、最近は実施していません。

今後は、近郊の岩場での検討だけではなく、救助の現場を想定した訓練を実施しようと考えています。

<研修の様子>
  

活動-ドローン捜索について

ドローンによる捜索は実施できる隊員が少なく、危険地帯に入り込んでドローンによる捜索を実施可能な民間の方々と合同で行っています。
今後は都岳連でもドローンを操作できる隊員を増やし、ドローン捜索にも力を入れる計画です。

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